湘南の風景に似合う家。
2026.08.08
湘南を歩いていると、木の外壁の家を多く見かけます。
潮風に寄り添いながら、時間とともに表情を変えていく木の外壁は、塩害への耐久性という機能だけではなく、
湘南らしい風景をつくる大切な存在でもあります。
街には、その街らしい景色があります。
だから私たちは、家だけを設計するのではなく、街の風景の一部になる住まいを設計したいと考えています。そんな湘南の街並みの中でも、白い外壁に三角屋根の家は、不思議なくらい自然に馴染みます。
青い空。
白い雲。
深い緑。
海から届く風。
そのどれとも調和し、静かに街の景色を彩ってくれるからです。鎌倉で設計した店舗兼住宅「PORTAM」は、
その考えを形にした一棟です。
鎌倉の住宅街の一角に建つこの建物は、前面道路のスケールに合わせて高さを抑え、通りに対して圧迫感を与えないよう、屋根の勾配とボリュームを丁寧に調整しています。
外観は、白い塗り壁と木の組み合わせ。光を柔らかく受け止める左官仕上げの壁に、経年変化を楽しめる無垢材のフレームを組み合わせることで、新しさと時間の蓄積が同居する表情をつくっています。
一階の店舗部分は大きな開口を設け、通りを歩く人の視線が自然と内部へと抜けていくように設計されています。
ガラス越しに見える木のカウンターや什器は、街と店舗の境界を曖昧にし、鎌倉の日常の延長としての商いの場をつくり出しています。
二階の住居部分は、外からの視線を適度にコントロールしながらも、南側の光をしっかりと取り込む開口計画とし、
室内にやわらかな明るさが広がる構成としています。住宅と店舗という二つの役割を持ちながらも、建物全体としては一つの静かなボリュームとして街に佇み、鎌倉の空気をやさしく受け止めています。
この建物を見ていると、Small Styleの家は東京だけでなく、鎌倉や湘南という街にも自然と馴染むことを教えてくれます。私たちが目指しているのは、どこに建てても同じ家ではありません。その土地の光を受け、その街の風を感じ、その場所の風景になる住まいです。
湘南にも、鎌倉にも。
Small Styleは、その街の魅力を引き立てる一棟を、これからも丁寧に設計していきます。