コラムColumn

一生もの no.1(WMFの圧力鍋)

2026.02.17

一生もの

何かを購入しようと考えた時、そこそこの物を短期間で買い換えるのなら値が高くても一生物を買って長く使いたい。つい最近まで20年以上前のMieleの冷蔵庫があった。当時、秋葉原にヤマギワリビナ館がありMieleの家電も売っていた。記憶が定かではないが、45万円程度した記憶がある。どうしても欲しかった。一目惚れである。家電なので一生物とはいかないが、Mieleの冷蔵庫は支払った金額以上に十分なほど私の期待に応えてくれた。

しかし我が家には更に古いものが存在する。WMFの圧力鍋である。結婚当初、妻の友人より使わなくなった圧力鍋を譲ってもらった。我が家に来てから既に20年以上経っている。先日その圧力鍋の説明書が出てきた。その説明書の裏には「西ドイツ・WMF圧力鍋」と記載があった。ベルリンの壁がまだあった時代のものだ。説明書の日付は昭和61年(1986年)と印字されている。39年も前だ。もちろん我が家ではまだ現役で活躍している。

この二つはドイツのメーカーである。意外なことに、19世紀後半のイギリスでは「Made in Germany」は「安かろう悪かろう」と言われていたそうだ。しかし、ドイツはこれに反発し、国を挙げて品質向上と精密機械産業の育成に注力。結果として現在では信頼と高品質の代名詞へと変貌を遂げる。 

ドイツのプライドは刻を超え我が家で今もなお生き続けている。一生ものには生産者の意思が宿る。その意思が使い手の愛着となり一生ものとして生き続けるのだろう。