柳宗理のカトラリーに思う住宅のあり方
2026.02.09
柳宗理のカトラリー。パスタ鍋を始め、バターナイフ、ディナーナイフ、サラダサーバーセット、マドラーなど、ステンレスカトラリー# 1250シリーズを数点持っている。当然フォークとスプーンもそろえたいが、口に入れるものはどうしても私は木製が良い。残念である。
# 1250シリーズのデザインは勿論のこと使い勝手もとても良い。「道具は使われて、傷ついて、初めて完成する」柳宗理の言葉。実際、彼は新品のプロトタイプよりも、長年家庭で使われて歪んだり艶が出た製品を見て、「こっちの方がいいね」と評価していたそうだ。
住宅も同じだと思う。住宅も使い込まれて価値がでる。使われて汚れやキズがついても、それが味になり家族の歴史となる。長い年月をかけ住宅としての価値が増してくる。もちろん減価償却のような考え方では計れない精神的なもの。それを愛着と呼ぶかもしれない。
住まい手の日常と愛情が住宅を成熟させる。作り手には出来ない住まい手の特権。作り手としては羨ましい限りです。